【インタビュー】ビル・トッテン×大学生


ビル・トッテン氏インタビュー

インタビューを終えて【編集後記】

福森 正彦【 同志社大学経済学部 】

僕は田舎出身ということもあって田や畑にはある程度馴染みがありましたが、今回のインタビューを終えて初めて自分のこととして農業について考えました。トッテンさんは今まで僕が考えたこともないような視点で日本のことについて考え、自分なりの考えをしっかりと持たれていました。そして、そのようなトッテンさんの考えを聞いていくうちに今の日本の在り方(食料自給率が低く、外国の輸入に依存している状態)に疑問を持ち、さらに近い将来、石油の枯渇問題などにより経済的混乱が起こるであろうことを予想して、せめて家族の食料は自分たちで確保できるようなライフスタイルを目指す必要があるのではないかと思いました。その答えはまだ明確にはなっていませんが、何か自分の中で食物に対する考え方が変わったのは事実です。そして、今後も多くの方の意見を伺い、実際に農に親しむことで自分なりの答えを探していきたいと思います。


村上 佳世【 京都産業大学経営学部 】

ビルトッテンさんにお会いしてまず感じたのは、日本をとても愛されていることでした。だからこそ、アメリカのマインドコントロールを受けている今の日本の社会をとても嘆いてらっしゃることがよく伝わりました。
そして家庭菜園に積極的に関わる姿勢もその考えの一環だということも。
このインタビューを読まれた方に、そういったビルトッテンさんの気持ちが少しでも伝わればと望んでいます。


小山田 貴幸【 同志社大学法学部 】

最初にトッテンさんのご自宅の菜園を見せて頂いた数十分間は驚きと感動で開いた口が塞がりませんでした(笑)。菜園では見たこともない変わった野菜から、トマトやブドウなど普段から口にするものまで幅広く種類があったのですが、その中で普段食べているものなのにどうやってできているかすら知らない自分にハッとするのと同時に、僕も単純に『作って食べたい』と感じました。
2030年 ――― これからの時代はリゾートに別荘を持つことより自家菜園を持つことがステータスになってくるのではないでしょうか。過疎地域の問題や農業人口の減少、そして最低ランクの食物自給率の現在の日本において、いつか来るといわれる食料危機も、世界最大の人口を誇る中国と最大の成長率のインドが食料輸入国に回った今、現実的問題として顕在化しています。温暖化や環境問題と比較しても明日の食事の問題はそれらに劣らず重要であり、人が人である限り、常について回るくらい重要なテーマです。
僕たち一介の学生にとって政治的に農業を振興させることは現実的には不可能なのかもしれません。しかし、自分で農業をやってみてその良さを周囲の友達から広げること、周囲の若い世代に少しでも既存のイメージを変えることはできます。世界的問題を考える際にまずすべきことは、地域的に身近なところで動くことだと僕は考えます。
これから自分自身の活動、学生菜園をやってみることで、様々なことを知り、そしてこのようなインタビュー等を通して発信していきたいと考えます。
トッテンさんのお話のなかで最も感銘を受けたのは、農業に行き着いた過程の『社員に自分の背中を見せる』とおっしゃった点です。経営者の方の目線といいますか、最初になぜアシスト様のような大きなSE会社が農業なのか疑問に感じていたのですが、トッテンさんのお考えの根底に『社員のため』と言う部分が見え、僕もこれから就職活動をするなかで、そのような目線の方の下で働いていきたいと切に感じました。


佐藤 安希子【 甲南女子大学人間科学部 】

今回ビル・トッテンさんのお話を伺いに自宅を訪問させて頂いたところたくさんの発見に出会いました。家庭菜園をやる以前、庭は二面のテニスコートだったとのことですが、コートの姿は跡形もなく消え失せ、愛情のこもった素晴らしい菜園となっていました。農作業も本当にゼロからのスタートだったと思いますが、ゴーヤの壁から、肥料ひとつにしても馬糞と人糞を混合させたものを使用し、雨水を貯水するなど、本当にこだわりをもってやっていらっしゃると感じました。私たちは日本で生まれ育っているので、“アメリカからみた日本”という感覚は実感できませんが、トッテンさんのお話を伺って、いかに農業が楽しく、これから重要視されているか、身をもって実感することができました。



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<2030.jp編集室より>

私たち編集部も最初に感じたのは「トッテンさんは徹底したエコロジスト」ということでした。でもその解釈も見事に裏切られることになりました。トッテンさんのこうした暮らしは単なるエコロジーではなく、もっと深い理由があったのだと。お話は2時間に及び、経済分析や会社の経営哲学、孔子や聖徳太子、欧米と日本の歴史の差、ここでは出てきませんが、靖国参拝や北朝鮮のミサイル問題、アメリカのスパイ活動、はては女体寿司 (!?)までおよぶ広範で、刺激的なものでした。驚いたのはそれらの全部の論点の帰結として、この裏庭の畑作業につながっているということでした。
そして、それは何より、私たちの将来とも密接に関わってくる社会経済の行方、私たちこれからの生き方も示唆する素晴らしいお話でした。
多くの日本人はこの島国でこの社会が当たり前だと思っているけど、アメリカ人であるトッテンさんの目には、異常なことに映っているのかも知れません。帰化されただけに、そして日本を愛しているだけに、その状況が腹立たしいのだと思います。
ともかくも、私たちの生きる道を力強く、しかも大きな背中を見せながら示唆していただいたビル・トッテンさんにこの場を借りて、心からお礼申し上げます。





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PROFILE

Bill Totten | ビル・トッテン

株式会社アシスト代表取締役・評論家。2006年8月、日本国籍を取得。カリフォルニア州に生まれる。経済学博士。1969年に来日。1972年、パッケージソフトウェア販売会社「アシスト」を設立。日米問題についての著書を精力的に執筆。テレビや講演でも活躍。

ビル・トッテン コラム 「Our World

<著書>
日本は悪くない』高橋吾郎との共著ごま書房(1990)
転機に立つ日本―日本人よ、勤労の精神を忘れるな』光文社(1992)
日本人はアメリカにだまされている』ごま書房(1994)
うろたえるな、日本』(大前研一、田原総一朗との共著)ごま書房 (1994)
日本はアメリカの属国ではない』ごま書房 (1997)
日本はアメリカに負けていない』ごま書房 (1998)
論語に学ぶ人の道』(船井幸雄他との共著)ビジネス社(1999)
「脱アメリカ」が日本を復活させる』徳間書店(2000)
銀行は強盗、外資はハイエナ―日本再生の処方箋』小学館(2002)
日本は略奪国家アメリカを棄てよ』ビジネス社(2007)
愛国者の流儀』PHP研究所(2008)

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